営業に限った話ではありませんが転職をするのであればその方法を知っておかなければいけません。勘違いしてしまうことが多いのですが、転職は就職とは違うものであるため就職とは違う方法もいくつか存在しています。

逆に「就職とは違う」ということを理解しておかなければ転職を成功させるのは難しい話となってしまいます。

この記事では、転職をするのであればどのような方法があり、営業の転職としてはそれぞれどのような長所・短所があるのかをまとめてきました。

ハローワーク

恐らく転職を考えて真っ先にその方法として思いつくのがハローワークを利用することでしょう。

ハローワークは公共の職業を紹介する施設であるため、誰でも利用することができるのが長所として挙げられます。どのサービスも基本的に無料で利用できることも長所です。

ハローワークは営業の転職に向いていない？

しかし転職をするのであればハローワークは真っ先に選択肢から外すべき方法となっています。ハローワークであればその地方から様々な企業の求人が入ってきますが、その実態としてほとんどが質の悪い求人ばかりとなっているのです。

単刀直入に言ってしまうとハローワークはブラック企業の巣窟といってもいい場所になっています。ブラック企業はその悪名から転職サイト等では登録の拒否がされることが多いです。しかしハローワークの方は基本的に求人募集の受理を拒否してはいけませんし、求人を出すのにお金がかかりません。

このような仕組みになっているのでブラック企業の求人がハローワークに集まってしまう現状なのです。営業の求人自体は見つけることはそこまで難しくないと思いますが、その企業の質に関しては保障ができません。こうしたこともあって転職でハローワークを利用するのはやめた方がいいのです。

求人・転職サイト

ハローワークの次に思いつくのはインターネットで検索をすることでしょうか。ネットでの転職活動と言えば、後から紹介する転職エージェントが現在の主流になっていますが、まだまだ自分で検索して応募をする求人・転職サイトも存在しています。

中には特定の職種を目的として運営しているサイトもあります。こうした特定のサイトは一部の職種に集中しているだけあってその職種の情報、求人が良質であることが多いです。

ただし、営業職の場合は専門求人サイトはあまり多くはなく、知名度の高い求人サイトがないのが現状です。そのため、現実的には転職エージェントを使うのが有力な手段となってしまうでしょう。

転職エージェント

転職エージェントは転職の手助けをしてくれるサービスです。一般の求人・転職サイトとは違い、転職エージェント側で1人の担当者が付いてくれて転職活動から採用後の処理まで手助けをしてくれます。そのサポートは履歴書、職務経歴書の書き方から面接の対策と幅広い範囲で行ってくれるのです。

※転職サイトも転職エージェントも同じ意味で使われているサイトや情報も多いのですが、当サイトははっきり区別して解説しています。

転職を考えるのであれば、今の社会において転職エージェントはほぼ必須ともいえる程の存在であるといえます。

その理由は、豊富な転職支援もありますが、質の高い求人がたくさん集まっているというのも大きな理由です。年収、福利厚生、勤務時間、仕事内容など雇用待遇がよい求人に巡り合いやすくなっています。

また、営業未経験となれば厳しいと考えられるかもしれませんが、未経験者向けの求人紹介や未経験者に向けた転職支援も行っているので未経験であれば余計に使う価値があると言えるかもしれません。

転職エージェントは審査がある！？

転職エージェントは誰でも確実に利用できるとは限りません。無料登録の際に審査が入ります。その審査を通過できないと利用できない場合もあります。

転職エージェントは求職者と企業との懸け橋の位置づけですので、企業側が求めていない人材に求人斡旋をしてもそもそもが採用に結びつかないため、登録の時点でこういった審査を設けているのです。

もしどこかの転職エージェントに落ちてしまっても諦めないでください。1つのエージェントがダメでも全てが利用できないというわけではありません。駄目だった場合には別のところを狙うといいでしょう。

転職エージェントの登録前後にしたいこと

転職エージェントに登録をする前後にまず自分の情報をまとめておいた方がいいです。エージェント側はこちらの情報でどう対策していくか判断することになります。

営業職から営業職の場合はその営業の実績、未経験の場合は今までしてきた仕事の内容についてまとめておくといいでしょう。気をつけたいのは相手側に伝わらなければ意味がないため、相手にも分かるような内容にしてください。特に営業からの転職は数字を上手く使うと分かりやすいです。

未経験の場合には今までしてきた仕事からその経験が営業にどのように役立つかをアドバイスしてもらうといいでしょう。

転職エージェントを使っても決めるのは自分

しかし気をつけたいのは担当者も人間であるため相手側のアドバイスが必ず役に立つとは限らないということです。

営業は自分で考えて行動する必要がある職種であるため、それ目指している人間がエージェント側の言いなりになるというのはその時点で勝負を捨てているも同然といえます。

相手側のアドバイスを聞くのはいいですが、自分の意見を主張、尊重するのも忘れずにしましょう。

友人等の人脈からの勧誘

転職の方法としては求人を探すだけでなく友人を始めとした他人から勧誘されて入社できるというケースも存在します。所謂「コネ」と呼ばれるものであり、この方法であれば面接に落とされる等考えることなく確実に転職することが可能です。

もちろん相手側からのアプローチがあるために確実性はないのですが、営業の場合には他の職種と比べると頼れる転職方法となっています。実際に営業から別の営業へと転職する場合には前の営業で様々な人脈を築けたケースも多いでしょう。様々な人脈を築けていればその分コネの選択肢も多くなります。

何より営業をしていればその手腕を間近で見ている人が多いため、それもあってコネでの勧誘があることも多いのです。もちろん自分の能力が一定以上あって実績があることが条件ではありますが、実績があれば利用しない手はありません。逆に未経験の場合には営業の実績がないためこのコネでの転職を期待するのは難しい話です。

スカウト・ヘッドハンティング

営業として働いていると同業他社や取引先から勧誘の電話があるのも珍しい話ではありません。勿論、こういったスカウトやヘッドハンティングと呼ばれるものは、営業マンとしての実力を買われての話ですから実績次第ではあります。

求人サイトや転職エージェントのスカウト機能

求人サイトや転職エージェントによってはスカウト機能というものがあります。このスカウト機能は自分の情報を入力して求人を出す企業側にアピールできる機能です。これによって特定の企業からスカウトが来て、そこで仕事をすることができるという可能性もあります。

スカウトは自分ではなく相手からの申し受けであるため、こちらに有利な条件で入社することができるのが大きいです。相手からのアプローチ待ちであるため確実性はありませんが、登録しておく価値はあるといえるでしょう。

スカウトを狙う場合には当然相手にスカウトされやすいような情報を入力しておく必要があります。営業でスカウトされたいのであれば、当然ここまでの実績は大きな武器となるのです。そのためどのような実績を積み重ねてきたかは効果があると思うものはできるだけ記載するようにしましょう。

未経験の場合でも営業をするにおいて何か役に立つと考えられることがある場合にはそれを記載するといいです。営業の仕事内容と自分の実績を照らし合わせて考えてみましょう。

スカウトされたときの注意点

スカウトされたとなればその立ち振る舞いによって相手との関係に支障が出ることは珍しい話ではありません。逆に言えば慎重に行動しないと今後に悪影響が出るということです。

一度勧誘を受けて入社すれば相手からの勧誘ということもあってその仕事内容が合わなくても退職しづらくなってしまいます。無理に退職するとなれば当然相手との関係は悪くなり、それは今後営業をしていくとなると大きな支障となって現れることが多いのです。

無理に承諾すると後悔することが多いため、相手からの勧誘があったとしてもその内容から断るかどうかの判断をするようにしましょう。もちろん断る場合には相手に悪影響を与えないようにする必要があります。

まとめ

どの方法で転職したとしても大事なのは自分に合った転職ができるかどうかです。特に営業はその仕事内容が企業によって変わってくるためそこも踏まえて自分に合うところを見つけるようにしなければいけません。

転職サイトやエージェントが最適ではありますが、どちらも単に利用するだけではその効力を発揮することはできません。営業に転職するのであればその事前練習として「自分を売り込める」ように活用していきましょう。