どんな仕事にも人によって向き不向きがあります。分かりやすい例で言うと、肉体労働系であれば体を動かすのが苦手な人には向いていないといえます。営業も同じことです。仕事内容に違いはあれど、営業であれば基本は同じであるためその基本自体が向いていないとされる場合もあるのです。
厳しい言い方ですが向いていない方は営業の仕事に携わるのは諦めた方がいいことになります。可能性はゼロではありませんが、他に向いている職種に行った方が本人にとって有意義な経験になることが多いです。逆に営業に向いている人というのはどのような人なのでしょうか。
話をするのが得意
営業の仕事は人と話すことであり、相手と会話を続けることができなければ成り立ちません。このことから分かるように相手と話ができる、話をすることができる人は適正があるといえるでしょう。しかし気をつけたいのはこの話ができる人というのは前提条件であり、できるだけでは完全に適正があるといえません。
話をするのが得意でも相手のことを考えないで自分の意見を一方的に言うタイプは得意でも向いていないです。営業は相手の要望を聞くのも仕事であり、それを聞いて話を考えることができなければいけません。逆に言えば聞き上手で考えることができる人は適正があるといえるのです。
これとは別に話が得意でも初対面の相手と話をするのは苦手、という方もいるでしょう。基本的に営業の仕事は初対面の相手と話をすることになるため、こちらの初対面相手に話ができないのも向いていないと考えられます。逆に普段から初対面でも入り込める人は適正があるといえるのです。
営業の仕事は様々な人と対話することであり、人によって立場も変わってきます。相手の立場に応じて話し方、内容を変えることができる人も適正があるといえます。これは間接的に様々な方面に興味があることの証明でもあり、そういう意味でも向いているといえるのです。
人間が好き
営業の仕事は人と関わっていくために人と合うこと、関わることに対してどう思うかもポイントです。人が好きといえる人であれば相手と対面しても苦痛を感じることなく行動できるため営業に適正があるといえます。逆に人と合うのが苦痛と感じる方は向いていないといえるでしょう。
話が得意や好きよりもこの人間が好きかどうかは意外と重要であり、話が苦手という方でも人との接触が好きであれば自然と対話の能力も身に付いていきます。その意味でも話は苦手だが人と合うのは好きという方は適正があるということができるのです。
自分の意志、行動力がある
営業の仕事は自分で考えて動かなければいけません。そのため自分で考えて動くことができない人はその時点で向いていないということができます。特に仕事で単純作業が得意ということは、自分で考えて動く営業の仕事は向いていないと判断することができるでしょう。
意志がある人間というのは自分に自信があることにも繋がります。対人において上手く話ができないという方は自分に自信がないケースが多いです。そのような意味でも意志がない人間は営業に向いていないということができます。
考えるだけでなくその考えを基に行動をすることも大事です。考える力だけがあっても行動しないようでは何の意味もなく、それは営業の仕事に向いているといえません。行動しなければ意志の強さ自体も衰えていってしまうでしょう。
考える力、行動力に関しては単に営業のために動けるだけでなく状況に応じて動ける意味合いも含まれます。人間を相手にする関係でその顧客の都合で予定が狂うということも珍しい話ではありません。その予定外のことに対して適切に対応できるようであれば適正も高いと考えられるでしょう。
予定外のことに関してはもちろんですか予定を組み立てることができる能力も必要です。予定外に対応するのは必要ですが、だからといって予定を疎かにしてしまえば仕事をしていくことができません。そういう意味では物事の整理をすることができる能力も必要でしょう。
意志が強いということは前向きになれる、メンタルが強いということにもなります。営業の仕事は厳しくストレスが溜まりやすいものであるためメンタルが弱い人はそれだけでまいってしまう可能性が高いです。どの仕事でもメンタル自体は大事ですが、営業は特に重要であるといえます。
しかし意志が強いだけではストレスを溜めに溜めてしまっていつか爆発してしまいがちです。そのため行動力をもってそのストレスを発散、解消できるかも大事であり溜め込むだけの人も向いていないといえるでしょう。意志の強さは行動力の強さもあって維持することができるといえます。
意思や行動力が高すぎるのも問題
自分の意志や行動力が高いとそれだけ営業の仕事も適正があるといえますが、あまりにも高すぎるのは逆に問題となってしまいます。意志や行動力が高すぎるとその分高水準、完璧を求めるようになってしまってそれが仕事への阻害となってしまうからです。実際に営業で完璧を求めれば仕事自体が終わるのも無駄に長引いてしまうでしょう。
中には高すぎる故に自己愛、ナルシスト気質があるケースも存在しそのような方は、客のことを考えることができず自分の理論ばかり押し付けるので向いていないといえます。自分の意志や行動力があること自体は大事です。しかし時には妥協をする、引き際を見極める能力も必要となります。
誠実なところがある
営業は信頼を売りにしている部分もあるため、平気で嘘をつくような人間は信頼されず販売にも影響が出てしまいます。そのため相手のことを考えられてそれに適した行動ができる誠実さがあるのは武器となるのです。しかし気をつけたいのは誠実さは必要ですが、誠実だけでは向いていないということです。
誠実だけ、お人よしと呼ばれる人間になってしまえば相手に簡単にあしらわれて営業の仕事が上手くいかなくなってしまうでしょう。誠実さは大事ですがある程度は嘘を言えるようなずる賢い部分は必要となります。外面も感情を簡単に出さず、よい面を見せ続けるような狡猾さも必要でしょう。
誠実ばかりだと駄目ですが、誠実さがなければ客の信用を勝ち取ることかできないこのバランスを上手く取れる、使い分ける人は適正があるといえます。場の空気を読んで話を続けることができるかどうかもこの誠実さのバランスが問われるものであり、相手のことを考えつつ自分の意見を押すことができるのが大事です。
謝罪をすべきところで素直に謝罪ができる人も適正があり、逆に「謝ることができない人」はその時点で向いていないといえるでしょう。しかし何でも謝って解決するという考えの方も逆に顧客の信用を失う危険性があるため向いていないと考えられます。
何事にも興味がある
営業の仕事は多種多様で取り扱う商品やサービスも仕事によって違ってきます。実際に営業の仕事をするとなればその取り扱う商品やサービスを如何に魅力的に伝えられるかが大事であり、そのためには対象の理解、知識、情報が必要となるのです。それを身に付けるためには商品のことをとにかく調べて頭に入れる必要があります。
このためにはその商品やサービスに対してどれだけ興味をもてるかが大事であり、興味がもてなければモチベーション自体も低下してしまうでしょう。時期によって扱う商品やサービスが変わるということもあるため、あるものには興味をもてるが、そうでないものは駄目では問題です。
あらゆるものに興味を持てる、それに対して調べられるという意欲がある方は営業の仕事に適正があるといえます。この意欲に対する適正は高いものであり、意欲さえあれば話は苦手でもその得た知識や情報から話のタネを持ち出して盛り上げることは可能です。
知識や情報があればどのように商品の魅力を伝えればいいか分かるため、それを前提に相手の対応をすることができます。このように意欲さえあれば他の能力や必要スキルは後から付いてきてくれるのです。
自分の適正から判断をするためには
自分が本当に向いているかどうかを判断することができないと考える人も少なくはないでしょう。現に自分を客観視するというのは難しい話であり過大評価、もしくは過小評価になってしまうこともあります。
そのような方の場合は自分で判断するのではなく転職サイト等である適正分析を利用して判断するという方法もあるのです。
MIIDAS(ミーダス)
MIIDAS(ミーダス):https://miidas.jp/
MIIDAS(ミーダス)はスマートフォンで利用できるアプリとなっています。年収データに転職実績データと多くのデータが掲載されているのです。そのデータから自分に似たようなのを見つけることで自分の適正な年収や適正の仕事がどのようなものか知ることができます。
アプリ側でこちらに応じた質問を行い、それによって自分の価値を企業に伝えることもできるのです。これを通じて能力や必要スキルに応じた自分の市場価値がどのようなものか分かります。営業の仕事に適正があるかどうかも判断することができるのです。
スマートフォンアプリなのでスマートフォンを所持していない方には無縁な存在となってしまいます。その場合には他のサービスを利用することを考えましょう。
ミータ
ミータは転職サイトで営業を始めとした様々な職種の求人が掲載されるところです。他にも転職に関するマニュアルがあったり、面接に対してのアドバイスも掲載されているためその対策として役に立ちます。適正分析ができるため、それで営業に適正があるかの判断をすることが可能です。
適正分析に関しては会員登録をしなくても利用することが可能であるため、試しに利用してみるのがいいでしょう。しかし複数の選択肢から選ぶ方式なので確実に合っているとは限らない点には気をつける必要があります。
キャリアトレック
キャリアトレック:https://www.careertrek.com/
レコメンド型転職サイトであり、ミーダスと同じく転職アプリとなっています。アプリではなくグーグルプレイ経由でパソコンで利用することも可能です。独自に開発した人工知能がプロフィールとキャリア診断から分析して最適とされる求人を持ってきてくれます。
アプリ側で求人を持ってくるため普段時間がない人間に向いているといえるでしょう。しかし一方でこのキャリアトレックには怪しい情報も幾つか見受けられます。その点も自分で調べて理解した上で利用するかどうかを判断しましょう。
まとめ
人間の性質というのは日々一概に向いている、向いていないと判断できるものではありません。向いていないとされる人でも今後の努力次第では営業の仕事へと就いて実績を挙げることは不可能ではないのです。そのため向いていないと称されても簡単に諦めてはいけません。
しかし一方で本当に相性が悪く目指すだけ無駄な時間になってしまうという非常なケースがあることも事実ではあります。自分が何故向いていないか、これから努力して改善できるか、と様々な方面で営業を本当に目指すべきかどうか判断しましょう。
逆に向いている人でも転職となれば話は別で適切に行動をしていかなければ成功させることはできません。向いているのと転職が成功するかどうかは別問題であるため油断せずに挑みましょう。