何か物を作ると必ず不要な部分というものは出てきてしまいます。それが産業廃棄物と呼ばれる存在であり、廃棄物という名の通りに生産した側にとっては邪魔者でしかありません。この産業廃棄物を回収するのが仕事という企業が存在していて、その企業には営業の仕事も存在するのです。

では実際に産業廃棄物の営業の仕事、求人事情や業界はどのようなもので採用されるには何が必要なのでしょうか。

産業廃棄物の営業の仕事内容

産業廃棄物企業の仕事は工場、企業を回って産業廃棄物とされるものの回収をすることです。このことから分かるように産業廃棄物の営業は廃棄物が出る工場、企業に行きその処理方法の提案をすることになります。処理の提案としてはリサイクルの提案だけでなく処理施設自体も行うのです。

単に処理するだでなく産業廃棄物は有害な存在にもなるため、その安全管理面に対する提供も行います。どこの企業を回るかは企業によって違いがあり、行政を中心に回るところもあれば一般の企業を中心に回るところもあるのです。ルート営業も多いですが新規開拓をする仕事もあります。

企業によっては営業先で実際に作業服を来て回収の手伝いをすることもあるのです。

仕事はどうなのか

大変残念な事実から伝えなければいけないのですが、産業廃棄物の業界は他の業界に比べるとレベルが低いです。貶めているわけではなく本当のことであり、未熟と称するしかない程「遅れて」います。このような有様であるため企業によってもその仕事の姿勢はガラリと違うのです。

まともな企業であることを想定して営業の仕事をするとなると、提案する際には安全と適正、何よりコストのことを考えなければいけません。相手がメリットになるような提案をしなければいけないため営業としては一筋縄では行きません。何よりも実物ではなくサービスの提供なので営業する側の説明で全てが決まってしまいます。

何より業界が未熟であるということは今後の法の動きがあった時に環境がガラリと変わってしまう可能性があることです。その場合には営業の方も法に合わせた方法に変えて対応しなければいけません。このことから他の営業とは違った方面で難しいといえるでしょう。

待遇、年収はどうか

待遇に関しては営業でも回収の仕事をしなければいけない状況があり、対象によりますがどれもきつい、汚い、危険の3kが当て嵌まります。このような人が触れたがらないものを扱わなければいけないという点では待遇は決していいものではないといえるでしょう。これに関しては産業医廃棄物の企業の宿命で避けることはできません。

一方で基本的な待遇や年収に関しては企業によって変わってきます。しかしこの「変わってきます」というのは企業の体質の問題もあり場所によってはかなり見合わない待遇、年収になる可能性もあるのです。逆にまともな企業の場合は待遇、年収共に悪くないことが多くなります。

企業によっては千万近くを狙うことも不可能ではないでしょう。そのため産業廃棄物の営業をやっていくのであれば「まともな企業」を選ぶしかありません。むしろそうでない企業を選んだ場合は待遇や年収以前の問題が…

産業廃棄物の営業の求人事情

求人は探せば案外多く見つかるレベルで中途採用も珍しくはありません。未経験でも大丈夫なところが多いため、未経験でも探すのに苦労はしないでしょう。しかし求人数は多くてもその全てが応募して大丈夫な企業であるとは限りません。

産業廃棄物業界の実態

仕事内容のところにも書いたように産業廃棄物は業界はレベルが低く、他と比べると色々と遅れています。そのためか企業を立ち上げている人間が外国国籍の方が多いのです。その外国国籍も近場にある国から来た人が多い結果となっています。

単に外国国籍だけであれば特に問題はないのです。しかしプラスして大抵は反社会組織が経営していることが多い世界となっています。経営者がそうでない場合でも裏で糸を引いているのがそのような犯罪まがいの存在であるケースも珍しくないのです。

実際にこのような企業になると経営面に対しても法律違反の犯罪めいた行為を行うのも珍しい話ではありません。最悪の場合は加担をしたとして手が後ろに回ってもおかしくはないのです。そうでない場合でもトラブルに巻き込まれて…という可能性もなくはありません。

しかし全ての企業がそうではなくまともなところがあるのも確かで、まともなところであれば問題なく仕事をすることができます。しかしまともなところになると待遇や年収もよくなるため競争率は高くなり一筋縄ではいかなくなることに気をつけてください。

まともな企業を選ぶには

当然のことながら求人で応募をする前にその企業について調べてみましょう。怪しい業者であれば何かしら不穏な情報が出てくるので、それが見かけられたらやめた方がいいでしょう。しかし怪しい業者でも不穏な情報が出ないことがあるので、それだけではまだ判断材料として足りません。

次にその企業がISOといった認証を受けているかどうかを確認するのがいいです。このような認証は都道府県や政府が審査して認定するものであるため、怪しいところであれば簡単に取れるようなものではありません。企業にとってもアピールできるポイントであるため「まとも」であれば普通に掲載しています。

情報をどこまで公開しているかも判断材料の1つです。まともな企業であれば掲載して当たり前の情報や施設の管理について掲載しています。逆に言えば情報があまりにも不足している場合には怪しい企業であると疑った方がいいでしょう。

それと仕事に関しては行政の仕事を結構な割合でやっていることが多いです。行政であれば怪しいところは簡単に手を出さないので、行政の割合が多いのはそれだけ信頼性の高い証明となります。

仕事の経験による有利と不利

営業の経験はもちろんですが汚物を扱うという関係で、何かしら忍耐が必要とされる仕事の経験をしている場合には有利に働く可能性があります。他にも環境問題の話でもあるため、環境に関わる仕事をしていればそれが経験として役立ち、転職の有利になる場合もあるでしょう。

しかし業界が業界であるためどのような経験が確実に役に立つかは判別不能です。それを考えると何を持っていれば有利になるかを考えるよりは、転職を目指して活動した方がいいでしょう。

産業廃棄物の営業に採用されるには

企業によっては車の免許を条件として出しているところも多いです。そのため免許を取得していない方は取得をするようにした方がいいでしょう。普通自動車免許でいいというところも多いのでそちらを目指すようにした方がいいです。

それと業界が未熟で法による変更もあるので、産業廃棄物に関わる法律の勉強をしておいた方がいいでしょう。実際にやるのであれば「これはしてはいけない」ということを特に理解しておいた方がいいです。理解しておけば企業に不利益をもたらす行為をする危険が減るでしょう。

同時に廃棄物にはどのようなものがあるかの勉強もしておくといいでしょう。これに関しては採用されて入社してから覚えればいいものもあるので、そこまで詳しく学習せずに「このようなものがある」というレベルで覚えておけばいいでしょう。

向いている人はどんな人か

汚いものを扱うという関係で普段からメンタルが強い人、他の人が嫌がることでも進んでできる人は向いているといえるでしょう。他にも産業廃棄物の処理や法は結構細かく分けられているのでそうした決まりごとを勉強できる方も同様です。

後は業界して未熟で色々と印象が悪いことも多いので「自分が業界を変えてやる」というような気概、挑戦できる心がある方も向いています。

資格・技術について

実際に営業で転職を目指すのであれば特別に資格や技術は必要になりません。持っていれば有利になることは確かなので、余裕があれば取得を考えるといいでしょう。しかし産業廃棄物に関わる資格は公害防止管理者を始めとして多数の資格が存在します。

中には技術士のように難易度が高く一筋縄では行かない資格も存在します。難易度が高い資格があればその分有利にはなりますが取得の手間を考えると無理に狙う必要はありません。

履歴書、職務経歴書について

営業ではあっても産業廃棄物という業界に携わることは変わりません。志望動機を書く上で産業廃棄物の仕事に携わろうとする理由は重要となります。環境について書きたくなりますが、意外に環境に関する内容を書いてもそこまで効果は高くありません。

むしろイメージが悪いという関係で自分が産業廃棄物業界のイメージをよくしていきたいという気概をアピールした方がいいでしょう。どれにしても自分なりにしっかりと理由を考えておいた方がいいです。これに関しては本人次第でアドバイスのしようがありません。

職務経歴書に関しては普通に書いてもいいでしょう。何かしら役立つ経験があればいいですがそれがなければほとんどアピールとしては役に立ちませんから。

面接について

まともな企業であれば廃棄物やリサイクルに関する質問をしてくる可能性があります。これに関しては知識もなく入って自分達に損害を出すような行動はしないかというのを見極めるためにするものです。このために産業廃棄物自体とその法について勉強をしておいた方がいいことになります。

もちろん扱うものが扱うものですので、それに対する質問が出てくることもあるでしょう。これに対しては「大丈夫、問題ない」という答えだけでは説得力にかけます。具体的にエピソード等を盛り込みながら、自分が問題ないことを話すのがいいです。

質問への答えはもちろんですがこちらからする質問に関しても色々と考えておきましょう。場合によってはその質問の内容で、企業が怪しいところであるかどうかを判断することもできるのです。もちろん聞いてタブーな質問はしないようにその線引きには気をつけるようにしましょう。

まとめ

正直怪しい、危険な企業の存在もあって産業廃棄物の業界で仕事をするのは一定のリスクがあります。営業としては企業選びを間違えなければ十分やっていけるのですが、その企業を無事に選ぶことができる保障はありません。

このことから営業の転職を考える場合には、よほど産業廃棄物に関わる仕事に関わりたいという決意がない限り、選ばないようにした方がいいでしょう。